攪拌機・ミキサー活用ノウハウ

食品別撹拌機のインペラ徹底解説

食品を均等に混ぜるために必要な撹拌機。しかし、撹拌機ひとつとっても、食品別に得意・不得意があることをご存じですか? そもそも、食品別に向き不向きが生まれる理由の大きな原因は、撹拌機に搭載されている「インペラ(プロペラ)」にあります。このインペラには様々な形状がありますが、今回はそのインペラに焦点をあてて、解説していきたいと思います。

プロペラ

船の動力源のプロペラと同形状のインペラです。こちらの形状のインペラは、主に低い粘度の液体に対して使用されており、具体的には油脂をかき混ぜる際などに使用されています。また、このタイプのインペラを使用する際には、基本的に高速回転で使用されますが、食品に対する攪拌能力はあまり高くありません。ですが、コスト的に安価かつコンパクト化が実現できるという特徴があり、主に可搬式の撹拌機(ポータブルミキサー)に採用されております。

アンカー翼

弊社で販売している食品向け撹拌機は、こちらのタイプを更に改良したインペラを搭載しております。主に低速回転で使用されており、スープやソースといった、粘度の比較的高い液体を効率よく攪拌することができることが特徴です。またこのタイプのインペラは、インペラの側面部分にヘラを取り付けることができ、ケトルの側面部分に付着した食品を、ヘラで掻き取りながら攪拌することができるため、ムラが生じにくいこともメリットとして挙げられます。一方で、こちらのインペラは剪断力が高くなく、ひき肉やパン生地のような固形物を剪断しながら混ぜる必要のある工程には不向きです。

リボン翼

こちらのインペラは主に高粘度の液体を攪拌する用途で使用されるインペラです。主におからの製造等で使用されております。上記のアンカー翼と比較されることが多いですが、アンカー翼に対して剪断力が高い性質があります。また、らせん形状のため、上下方向の攪拌が得意というのも特徴として挙げられます。一方で、攪拌する物質の粘度が高くなるにつれ、ケトル中央部分の攪拌力が悪くなる傾向があります。また、剪断されやすい物や粘土の低い液体には不向きです。

タービン翼

こちらのインペラは、固形物の練り合わせや超高粘度液体・固体の剪断等に最適な形状のインペラです。ケトル内の循環を効率的に発生することができるほか、取付角度によって特性が大きく変化するという特徴があります。

いかがでしたでしょうか。今回は、主に食品で使用されているインペラのご紹介をいたしました。撹拌機を製造するメーカーは、上記のインペラを更に改良した、特殊形状のインペラを採用することで、各反応力を向上させ、製品の競争力向上を図っています。 弊社では、主にアンカー翼を改良した、ソース等の粘度の高い液体に高い攪拌能力を発揮するインペラを採用し、食品工場においてオールマイティに活躍できる加熱撹拌機を販売しております。 ご興味をお持ちのお客様は、ぜひ弊社へお問い合わせください。

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