導入事例
|水産加工工場|30名規模|
大型急速冷却・冷凍機導入で魚の冷却時間を9時間短縮
業種 | 水産加工工場 |
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エリア | 千葉県 |
規模 | 30名程度 |
定量効果 | ・魚の冷却時間1/4に短縮(12時間→3時間) ・原価低減 |
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定性効果 | ・商品品質向上 |
導入前の課題
当社では、デパートの食料品売り場や、飲食業店舗、食品商社向けに加工済みの魚を販売しています。
従来は生魚を下処理し、半身や背開きにカットした後、冷凍したもを出荷していました。このやり方では、ご家庭や店舗で魚の味付け処理、加熱を行う必要がありました。ここ数年で調理済み食品の需要は急速に伸びていきました。また、人手不足を背景に、複数の店舗や施設をもつ外食企業や病院などでは、人員確保や設備投資の問題により、できるだけ店舗や施設での処理を省きたいというニーズがありました。お客様のニーズに応えるため、また他社と差別化を図るため、当社も焼き魚、煮魚といった加熱調理済み食品の販売を行うこととなりました。
しかし、実際に始めてみると、生魚の加工だけを行っていた時より、想定以上に手間や時間がかかってしまっていました。これでは製造原価が高くなってしまい、他社との競争力を保つのが難しい状況でした。原価低減のため、工程の無駄はないか洗い出したところ、魚の冷却工程が改善できるのではないかという案が出ました。
焼き魚、煮魚は加熱した魚をオーブンやスチコンから取り出し、常温で粗熱を取った後、冷凍するのですが、完全に冷凍されるまで12時間程度かかっていました。そこで粗熱取り~冷凍までの時間短縮を行うことによって、生産性をあげられないかと考えました。何か良い製品はないかと検索していた時に、90℃から-18℃まで一気に冷却できる、急速冷却・冷凍機イリノックス「MF180.2」を知りました。
導入の決め手
この冷却・冷凍機は、-40℃の冷気で急速に冷却することで短時間の間に冷凍ができ、通常の冷凍庫で冷却した時に比べ、魚の組織を傷つけず、水分も失われません。解凍したときにも食感や色合いが失われることもなく、鮮度や栄養価を保つことができ、240枚の魚を同時に冷却・冷凍することができる大容量です。これならば、加熱調理済み商品の製造時間を下げ、原価を低減できると考え、導入することにしました。
導入後の効果
冷却・冷凍機は、高温のままの料理をそのまま入れることができるので、常温での粗熱取りも必要ありません。投入後、わずか3時間程度で90℃から-18℃まで冷却することができました。魚の調理時間の大幅短縮により製造原価下げることができ、生産量増が実現し、現在では1日約750枚の調理済み魚を安定してお客様に提供しています。